WideStudio Application Builder User's Guide(Ruby言語)

EXIT トリガによる終了イベントプロシージャでダイアログを表示するには

ウィンドウを閉じてアプリケーションを終了する場合、データの保存を行った り、終了するか否かをダイアログを表示したい場合があります。そのような場 合、WSCwindow / WSCmainWindow クラスの EXIT トリガでイベントプロシージャ を使うと便利です。WSCwindow/WSCmainWindow クラスは、ウィンドウが不可視 状態になった場合に、EXIT トリガをあげ、アプリケーションが終了する前に、 イベントプロシージャを実行する機能を持っています。

まず、WSCwindow もしくは WSCmainWindow クラスのプロパティ "exit" を True にします。このプロパティは、アプリケーション中のウィンドウで特に メインで用いられるものに設定すると良いでしょう。そしてそのウィンドウに 対して、EXIT トリガでイベントプロシージャを張り付けます。

次のような機能を持つイベントプロシージャを作ってみます。


  • 終了するか否かのダイアログを表示。

  • 「OK」が選択された場合は、処理を行って終了。

  • 「NO」が選択された場合は、処理を行わず終了。

  • 「CANCEL」が選択された場合は、処理を行わず終了もしない。
  • #----------------------------------------------------------
    #Function for the event procedure
    #----------------------------------------------------------
    # オブジェクトを表示しなおすタイマープロシージャ
    timer = nil
    target = nil
    def delayproc(object)
      if target != nil
        target.setVisible(Mwt::True) 
      end
    end
    
    # EXIT イベントプロシージャ本体
    # 終了時にダイアログを表示する。
    def exit_ep(object)
      if object.getVisible() != Mwt::False
        return 
      end
      msg = Mwt::WSGIappMessageDialog()  #A
      msg.setProperty("width",500) 
      msg.setProperty("no",Mwt::True) 
      msg.setProperty("defaultPosition",Mwt::True) 
      msg.setProperty("labelString",
        "Exit and save data?\n If you do not want to save and exit,push NO...") 
    
      # ダイアログの表示
      ret = msg.popup()  #B
    
      # 初回実行時、タイマーを作成
      if timer == nil
        parent = object.getParentWindow() 
        timer = Mwt::WSCbase::getNewInstance("WSCvtimer",parent,"objname") 
        timer.init 
        timer.setProperty("interval",250) 
        timer.setProperty("cont",Mwt::False) 
        timer.addProcedure("delay-popup","delayproc",Mwt::WSEV_ACTIVATE) 
      end
    
      if ret == Mwt::WS_DIALOG_OK         # OKボタンがおされた場合 C
        # saving some data ...
        exit 0 
      elsif ret == Mwt::WS_DIALOG_NO      # NOボタンがおされた場合 D
        exit 0 
      elsif ret == Mwt::WS_DIALOG_CANCEL        # CANCELボタンが押された場合 E
        target = object 
        timer.setProperty("running",Mwt::True)    # タイマーの起動
      end
    end
    

    A で、メッセージダイアログインスタンスを取得し、B でメッセージダイアログを 表示します。

    C、D、E でダイアログの結果を判定し、OKボタンがおされたならば C、NO ボ タンがおされたならば D、CANCEL ボタンがおされたならば E となります。

    E の終了せずに再び、表示しなおす場合、タイマーを使って、少しタイミング を送らせる必要があります。これは、ウィンドウシステムに対し、既に画面終 了イベントが発生しているため、そのイベントの処理が確実に処理されてから、 表示を行わなければならないからです。



    [終了確認ダイアログ]


    Document Release 3.80 for WideStudio ver 3.80, Jan 2005


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